二人の守護者

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「――――――以上がこの学園の生徒となって貰う上での注意及び規則だ、何か質問はあるか」 あれから数十分…新入生として入学の手続きやら書類へのサインやらの雑事を済ませ、千冬女史による細かな説明を受ける事になった 「ふむ………………特に無いな」 「そうか、ならばこれを渡しておく」 「む…?」 「IS及びそれらに関連する物事についての細かな事はこれに全て書かれている、実際に新学期が始まるまでに頭に叩き込んでおけ」 そう言って手渡されたのはクソ厚い本だ… うん、これ人を殴り殺せるな 「因みに、新学期はいつ始まる」 「あと6日だ」 「oh....それはまた無茶を仰る」 通常の人間なら九割九分九厘不可能だぞ 残りの一厘は変態だから可能性あるが 【しかし、君に出来ない訳では無いのだろう?】 ―いや、そりゃ出来るけど… ぶっちゃけオフの時くらい人間辞めたくないんだよなぁ… 「覚えろ、これは命令だ」 「………yes,sir」 静かに威圧を込めた言葉にやれやれと首を振り、了承の言葉と共に本を受け取る まぁ、保護という名の拘束された奴は逆らえないって相場が決まってるんですよねぇ… ガチで暴れたら簡単に更地に出来るけど 「ん……? そう言えば、俺どこに寝泊まりさせられんだ…」 「安心しろ、この学園は全寮制だ」 「へぇ……贅沢なこった」 女しか使えないパワードスーツのイロハを教える学園で全寮制…完璧なお嬢様学校じゃん あれ…もしかしなくともこの流れだと俺迫害されるんじゃね…? 「付いて来い、寮まで案内してやる」 【ふっ…御愁傷様…とでも言わせていただこうか】 ―レーツェル、お前もう黙ってろ… 不安しか感じない未来に亡国企業の勧誘を蹴ったのを後悔しながら歩き出す ヤバいなら逃げりゃいいや…
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