二人の守護者

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「ここだ」 「ん………………ん…?」 「どうした」 「なぁ……ここ、『寮長室』って書いてあんだが…」 デカデカと書かれた看板を指差しながら確認の為に千冬女史を振り返る 「一応お前は私が預かる事になったのでな…私の目の届く場所に置いておけとの命令だ」 「つまり…?」 「私もここに寝泊まりしている…いわゆる同室というヤツだ」 「マジかよ……」 無情な宣告に手を当てて天を仰ぐ 拒否権無いから何も言わねぇが、教師と生徒が同室とかマズイ以外の何物でも無いだろ… 「監視カメラ満載の部屋にでもブチ込めば解決する話をややこしくするとは…本当に無能過ぎねぇか、お前んとこの上司」 「ここは曲がりなりにも学園だ、生徒にそんな真似をした時点で全世界からバッシングを受ける」 「へいへい…オトナって大変ですねぇ」 どうせISを動かせる男なんて知れたら見せ物パンダにされるんだろうが…今は別にいいか そう結論付けてドアを開く……… 「……………」 「……………」 しかし、開けた瞬間に入って来た光景に再びフリーズを迎える 「…………おい」 そこは見渡す限りゴミ、ゴミ、ゴミ… まさにゴミ部屋と言って良い程の汚部屋だったからだ
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