第1話

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俺が外を嫌いになったのは中学生のころからだ 学校でいじめられる前までは、外で遊ぶのが大好きだった だが、中学生になると理由もなくいじめられた 俺が外に行けばいつも暴力を振るわれた 校内では周りの目があるので手を出してこなかった、ただ、外では容赦無かった 日の光を浴びるたび恐怖に襲われる“また痛い思いをする”と それからは外に出ることがなかった 高校生の夏 俺は18になっていた だが、高校には行っていない どうしても家から出ることができなかった それほどまでに、あの痛みが心の底に根付いているのだと思う だが、今日。 俺は外に出なければならない 母さんが死んで 今日は10年目の命日だった
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