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それから私は熱烈な歓迎を受けた。
食べきれないほどのご馳走に上等なお酒。暖かい人々の最高のおもてなし。時を忘れるとはまさにこのことだった。
「ここの建物はどうしてあんな変な形をしているんですか?」
四軒目の居酒屋で、最初から気になっていたことを尋ねた。
「ああ、そのことか。確かに生前の世界にあったものとは随分違うから私も戸惑った。今も理由はよくわからない。だけど、ここは天国。これから新しい人生をおくるんだから、今までと同じじゃ面白くないだろう? そういうことさ、きっと」
イトウはぐいっと酒を煽った。天国の酒はどれだけ飲んでも泥酔することはないという。
「まあ前衛的な外見の割に店内は普通ですけど……」
「そりゃあそうさ。中までグニャグニャだと困るじゃないか」
そういうものなのだろうか。
「あ、それと……この店は生まれたてだから、今後も使ってあげてくれ。でないと消えてしまう」
生まれたて? 開店したばかりということだろうか。
「違う違う。本当に生まれたてなのさ。天国の建物はみんな生えてくるからね」
「そんなばかな」
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