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カムイは仕方なく、それが最良の判断だと思うことにした。
しかし、カムイの前に長剣が延びる。
「駄目だ。お前も戦うな。アレは元の住家に帰す」
剣を向けながら、ガルンはまるでモンスターを庇うようにカムイの前に立ちはだかった。
「本気かよ?」
「本気だ」
カムイの言葉にガルンは即答した。
声は鉄である。
長剣の刃先にも微塵の揺らぎも感じない。
本気で一戦やらかす覚悟のようだ。
二人の視線がまじまじと交差する。
ガルンは自身のチャクラを二つまで完全開放した。
カムイは侮りがたい敵だと既に気がついている。
やるなら本気だと直感が囁く。
それはカムイも同様だったようで、長剣の間合いから無意識に飛びのいていた。
後退してからカムイは苦笑する。
手は汗で濡れていた。
本気でやらなければ死ぬ相手だと、本能が告げているようだ。
「分かった、分かった、降参だ。この試合自体降りよう。金はおしいけどな」
カムイは肩竦めると両手を上げた。
文字通りお手上げの合図だ。
カムイはガルンの予想通り拳闘士だった。
気を操る気法拳士。
内気功を練る気法使いはチャクラが一般人より開眼しやすい。
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