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「てめぇは、あの時のガキか! よくも指落としやがって、テメェの指全て切断してやんよ!」
歯をガチガチと威嚇するように噛み鳴らしながら、鬼の形相へと変化する。
「姉さんの仇……とらせてもらうぞ!」
ガルンは一言吠えると、有無も言わさず前進した。
ダラックも手に奇怪な武器を取り出すと走り出す。
ソードブレイカーと呼ばれる刀剣破砕専用の武器だ。
腕に被せる様にはめる特殊な形状で、刀身はたいして長くは無い。だが、所どころに剣を引っ掛ける溝が付いていおり、剣を引っ掛けて、平部分から折るように使うのがこの武器の特長だ。
双剣使いがサブで使うのも珍しいが、単身で使う人間はほとんどいない。
何故なら殺傷用ではなく武器破壊用だからである。
戦場で相手の武器のみを狙うには、かなりの技量がいるからだ。
先に剣を振るったのはダラックだった。
横なぎに剣を走らせる。
しかし、チャクラ全開のガルンの身体能力は圧倒的に高い。
“見て”からしゃがんで剣閃を躱と、ダークブレイズを深々と胴体に突き刺した。
「てっ?! テンメエ~」
余りの瞬間芸に驚きを隠せない。
一合も必要とせずに、突き一本で勝敗は決したのだ。
吐血するダラックを煩わしく、足で蹴り飛ばして剣を引き抜く。
「まずは一人目だ」
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