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「ふざけるな!」
かじかむ左腕を動かして、右肩を強く握りしめた。
傷の痛みによって体が弛緩したが、お陰で神経に喝が入る。
(このまま見ている訳にはいかない!)
ガルンは深呼吸すると、何とか走りだした。
チャクラを全て開放して脚力に回す。
鬱蒼とする森を突き抜け、目印の様に上がる黒煙目掛けて疾走する。
障害物が多い森の中を軽やかなステップで駆け抜けるが、それでも思ったより時間がかかる。
「くそ!これじゃ駄目だ!」
立ち止まるとダークブレイズを引き抜く。
一瞬躊躇したが、ガルンは歯を食いしばって前方を見据えた。
(すまない……)
そう言って森に一礼する。
魔剣に炎が燈る。
チャクラを総動員して剣に力を回す。
(最小最短最速の障害物のみを打ち砕く)!
腰を落として、突きの構えで身構える。
爆発的に膨れ上がった炎の色が蒼く輝き、渦巻いて刀身に集約していく。
「はああ!!!」
裂帛の気合いと共に、焔の弾丸を打ち出した。
超高熱波の焔の弾丸は、
直線にある木々を、立ち塞がる岩盤を一瞬で焦がし尽くし、生じた熱波はその他の雑多な木々や、障害物をねこそぎ弾き飛ばした。
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