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男達は席まで行かずにその場で仁王立ちで立つ。
どちらも眼鏡を掛けたインテリ風の風貌だ。
「我は智慧神メティーモュネの神官クリオニールだ。面倒な行程は全て排除する。貴様は一言yesと言え!」
有無も言わせない強気な 言葉が室内に響く。
「貴様の名はガルン・ヴァーミリオンである。貴様の知識は神の為にあり、知識に貴賎は無く、全ての者には等しく智を得る権利がある。悪性の知識も、神の為に使う奮意を持ち、過去の過ちは己の認識の甘さにあり、己の矮小さは己の見識の甘さにある。過去の過ちを猛省し、啓示に従い英知を持って己の正義とすると誓うか!!」
「はい?」
イントネーションは『い』の方だ。
まくし立てられた言葉に頭がついて行けずに、疑問として上げた言葉だが、彼等はそれを是と受け取った。
書記官らしき方が書類に何か書くと、
「以上だ」
と言うと二人はそのまま部屋を退室した。
取り残されたガルンは憮然とした表情で、
「意味が分からん……」
と呟いた。
次に入室して来たのは、樽と見紛う程太った40代半ばの女性と、目にアイパッチをした、緑色の長髪美人だった。
どちらも修道女の服に貴族服のような、きらびやかな金糸の刺繍の入った風変わりな服装をしている。
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