第十章 忌み子の姫 序詞 #2

1/35
前へ
/35ページ
次へ

第十章 忌み子の姫 序詞 #2

(幻覚!?視覚汚染?) チャクラを回転させて状態維持に回す。 倦怠感は払拭出来たが、視界は真っ赤なままだ。 「これからって時に、仲間内で喧嘩は認めんぞぉ!」 聞き慣れない声が間近にする。 かなりのプラーナを感じる事から、チャクラ開放者なのは間違いない。 「多節鞭とは、また変わった武器を持ってるな」 「なっ?!」 驚くスキンヘッドの声と共に視界が回復した。 軽い立ちくらみをしている先程の面子以外に、いつの間にか全身真っ赤な男が立っていた。 ロングコートに、髪も眼も赤い。 片手にスキンヘッドの槍――多節鞭が握られていた。先程の間に奪い取ったらしい。 「テッ、テメェ~!確か3番隊百人長のユウスケ・アカイ!」 歯ぎしりするスキンヘッドに赤男は簡単に多節鞭を投げ渡した。 「喧嘩している所を団長に見られたら、報酬を減らされるぞ!何の得も無い。さっさと止めるんだな」 赤頭はニカッと笑うとガルン達を見た。 「お前らも安い挑発にのるなよ!」 全員を指差してから元居た場所に戻っていく。 スキンヘッドは唾を吐き捨てると、多節鞭を鞭状態に戻して肩に巻くと逆方向に歩き去った。image=271506656.jpg
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

151人が本棚に入れています
本棚に追加