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「それ(合気)は、さっき見たぜ!!」
振り抜かれるガルンの妖刀。
鉄壁な筈の竜の鱗と、気の壁は裂き砕かれた。
骨付近まで斬り裂かれた腕の痛みを気で緩和しながら、白き銀嶺はガルンの身体に一瞬で構築された気の流れを見た。
頭のてっぺんから床に根を張ったような、巨木のような正中線を通る気の柱。
(この人間?!)
ガルンは一度バランスを崩された事から、チャクラの一つをバランス維持に努めさせていたのである。
直ぐさま上段斬りのモーションから、下段斬りに切り替わる凶刃。
(面白い!)
白き銀嶺はニヤリと笑ったようだった。
チャクラコントロールにより強化された水の刃は、圧縮、高速回転させた最強の凶刃である。
加圧され、高速で射出された水は岩盤すら容易に切断するのだ。
正しく抜き身の刃。
それが振るわれる中を、竜人は躊躇なく踏み込む。
(何?!)
ガルンは驚愕した。
今までの敵は防御が役に立たないと分かった途端、距離をとろうと後退して来たのである。
捨て身の一撃に瞬間に切り替える強敵に、出会って来なかった甘さが出た。
カウンター。
右胴体に吸い込まれる強打。
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