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(アカイ・クラスが受からない……。少なくとも黒鍵騎士団よりはレベルがワンランク上だな)
ガルンが思案していると扉が開いた。
小綺麗な服装の、禿げ頭の老人が立っている。
「ガルン・ヴァーミリオン殿。貴方が一番手だ。試験会場に御足労願おう」
その言葉でガルンは立ち上がった。
「それじゃ、俺は此処までだな。もうちょい会話を楽しみたかったが、一番手とは思わなかった。会場でまってるぜ?」
手を上げて紫髪はドアを抜けていく。
ガルンはそれを追うように部屋を退室した。
試験会場は屋外訓練場だった。
ぱっと見、巨大なコロッセオにしか見えない。
開けた空間の端々に柱が並んでいる。
ガルンは故郷の闘技場を思い出した。あれと同じならば防衛結界が構築されているのだろう。
中心奥の観覧席の頂上に、人影が四人見えた。
中央の玉座らしき椅子に、豪華絢爛な装飾を施した服装に、きらびやかな王冠をかぶった人物が座している。
白髪と髭からかなりの高齢に見えるが、精悍な顔と肉体は武道派上がりと一目で見て取れた。
神誓王国、国王デフォン・クライズ・メルテシオンの名前をガルンは知らない。だが、その人物が王だとは直ぐに理解出来た。
その横には見知った少女の姿が見える。
(姫さん?!)
驚くガルンを見て、第四王女はニツコリと微笑した。
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