第十三章 王宮の騎士 #2

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どの道、試験結果は勝敗で決めるのでは無く、試験官である王宮近衛騎士のさじ加減次第である。 十分実力をアピールはしたが、受かるとは限らない。 ガルンはさっさと練習場所を後にした。 アズマリアはガルンが立ち去るのを確認してから、観客席の騎士達を見上げた。 「それで皆の判定は?」 ぱらぱらと手が七ツ挙がる。 練習場のアルシェリットも仕方なさそうに挙げた。 「八か。合格ラインだな」 ちらりと挙げていない騎士を見る。 「合格ラインは越えているが、参考までに不可理由を述べろ。 マグリネス、ベウィク」 その言葉に、銀の短髪で鋭い眼光の男が前に出た。 「あいつからは禍々しい力を感じた。あれはどちらかと言うと闇側に近い。そんな奴を王族の近くに置くのは承服しかねる」 「同じく。俺もあの剣には邪気を感じる。剣に誠意が無い。ただ殺す事に特化した剣。あれは護るべき者の為に振るわれるモノではなく、ただ殺戮の為に存在するモノだ。それにあの常軌を逸っした威力――あれが魔性の剣なのは間違い無い」 反対したもう一人、青い短髪を逆立てた男が相槌を打つ。 「……それはそうだな。あいつはどちらかと言うと我に近い存在だ。初めからナイトウォーカーと思え。不審な動きをしたら迷わず討つ心構えでいろ。お前達はそれで良い」 アズマリアの回答に二人はコクリと頷いた。
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