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伝令兵から直ぐに手紙を受け取る。
そこに記してある内容を見て、ガルンは手紙を握り潰した。
「何を考えてやがる!!」
怒りでわなわな震えるガルンを、全員が心配そうに見つめる。
その空気に耐えられなかったのはネーブルだ。
「オイ、何が書いてあったんだよガルン?」
「……」
ガルンは苛立ちを隠そうともせずに、手紙を荒々しくネーブルの手に捩込む。
ネーブルはそれを不満そうな顔で開いた。
「……冥魔族殲滅計画“闇染戦略”(やみぞめせんりゃく)?」
そのまま黙読していたネーブルの顔が、次第に曇っていく。
「な……んだコレ? このフェイク・グリモア……魔人兵団って……」
「どう言う内容なんだネーブル?」
グレイが困惑顔で責っ付く。
その様子が面倒になったのか、アビスがネーブルから手紙を取り上げた。
「勿体振るのは止めなよ? これは連絡事項。覆らない決定事項でしか無い。 さっさと全員に伝えよう」
フィン・アビスは取り上げた手紙を読み始めた。
本来、上官の手紙を部下が勝手に読むなど罰則ものだが、すでにその行為は暗黙の了解になっている。
お世辞にもガルンの指揮能力は高くないからだ。
当人は有能だが、指揮を取る視野の広さが足らない。
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