伍詞“終焉の未来と数の正義” #3

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しかし、その力にも効果範囲が存在する。 グレイの風魔法を完全に防げなかった事から、掌から直径1.5メートル程度が射程と考える。 そして、体が押し流された事から、サイドはがら空きの可能性が高い。 (虚をつけば倒せる) ガルンは妖刀を振り始めた。 辺りに水飛沫が飛び、水溜まりが拡がっていく。 「ああ? 何だそりゃ?」 ホホウロは地面に拡がっていく水を凝視する。 すると、そこからゆっくりと水蝶が生まれ始めた。 幻惑的な光景だが戦闘中なのだから、ろくなことにならないとホホウロは判断する。 「まあ、何だからしらねぇーが、分断しちまえばどうって事はねぇ!」 前進しながら、周りに拡がる蝶を吹き飛ばす。 次々に蝶は水飛沫に変わっていくが、死角から別の蝶が近づいて行く。 だが、その死角を守るように浮かぶ、金の棒型幽冥獣が蝶を次々に打ち落とす。その為、体まではまったく届かない。 「どんな手品かしらねぇーが、こんなもん何の意味もねぇーぜ?!」 意気揚々と近づくホホウロ。 しかし、それを見てガルンは不敵に笑う。 それを見てホホウロは眉を寄せた。 疑問に足を止める背後から、迫るモノがある。 「……!?」 背筋に走る危険信号。 唸る攻撃を、ホホウロは横に避ける事で躱した。
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