序章

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 ポケットから、自分のカードを取り出して見比べる。自分のは、白く、模様が無い。真っ白なクレジットカード見たいなカードと言うべきか。それと比べると、随分の見栄えが悪いカードである。と言うより、不気味なカードだ。  「このカードは一体……」  ◆  そして、その光景を遠い所から見ていた者が一人――。  「あーあ、まーた外れかぁ」  逆光で隠されたその素顔。同じ制服を着たその格好。その人物が、誰かはわからないが、外れと早々に見切りをつけ踵を返す。  「『神世七代』が揃うのも、時間の問題だけどね――」  その手に持つのは、赤黒い目玉のカード。  ◆  この学園に流行る目玉のカード。闇の手が、この学園に襲いかかる。この事件をきっかけに、二人は出会う。これは、偶然でもなく、必然。物語の始まりとなる運命。  この物語は、神々を使役するこの学園を舞台に、生徒会会長『つくも』と落ちこぼれ不良の『はじめ』の、つくもとはじめによる学園の    平和の為に戦う、異能力学園物語である。
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