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俺は男だ。
今日も無事学校が終って現在下校中だ。
俺、黄瀬田 瑠璃の両親は二人で出張中なので今は一人暮らし。
ちなみに、俺は女顔で名前も女の子っぽいためよく間違われるが、男だ。
「今日は買い出し行かないとなぁ。」
朝、冷蔵庫の中身を確認したところ残りが少なくなっていたため、このまま買い物に行こうとスーパーの方に足を向ける。
得意なことは料理や裁縫、家事全般だが、男だ。
スーパーまでの通り道にある公園の前を通ろうとしたとき、公園の入り口からボールが飛び出してきた。
その後を追って小さな女の子が道路に飛び出そうとしている。
ここはスーパーが近くにあり、この時間帯は車の通りも多い。今も一台の車が、公園の前を俺と反対の方向から通ろうとしている。
「危ない!」
運転手からは電柱の影になり、女の子が見えてないらしい。
女の子もボールに夢中になっているようで、車に気付いていない。
「くっそ、間に合えっ!!」
女の子を助けようと走り出す。
俺が走り出したと同時に、女の子が車の前に出る。
ドンッッ!!
俺が聞いた音は、ギリギリ間に合った俺が女の子を道路の端に押した音と、車が俺を叩きつける音だった。
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