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やけに楽しそうに話す
二人の後ろについて、
渡り廊下を渡る。
「俺、ちょっと職員室に
寄りたいから、駐車場で
待っててくれる?
10分くらいで行くから」
先生は月子ちゃんの方に
そう声をかけると、
職員室の方に歩いて行った。
「……」
2人きりにされると、
気まずいんですけど…。
彼女の方もそう感じているのか、
わたし達は特に会話も無いまま、
てくてくと階段を降りた。
昇降口で靴を履き替え、
駐車場に向かう。
近付いて行くと、17番と書かれた
いつもの駐車スペースに、
春山先生のセダンが
停まっているのが見えた。
その前で立ち止まり、
ふと顔を向けると、
月子ちゃんがじっと
こちらを見つめている。
「…萌先輩、って
呼んでいいですか。」
にっこり笑顔で言われ、
わたしも急いで笑顔を浮かべた。
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