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二人で展望台に行った、
あの大切な夜のことを思い出すと、
何とも言えない感情が込み上げ、
目の奥が熱くなる。
わたしだけじゃ、なかった。
先生の助手席に乗ったのは、
わたしだけじゃ…。
「あの、ごめん、月子ちゃん。」
わたしは腕時計に
目を落として見せてから、
必死で笑顔を浮かべた。
「ちょっと用事思い出したから、
やっぱり先に帰るね」
「…そうですか」
月子ちゃんはくす、と笑って、
「さようなら。
…お気をつけて」
と首を傾げるように
お辞儀をした。
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