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「おやおや、
すいませんね、驚かせて」
それは、バッハ頭の
警備員さんだった。
ニコニコと愛想よく微笑んでいる。
「どうも、お騒がせして
申し訳ありません」
春山先生がにこやかに
頭を下げる。
「いえいえ、ちゃんと
学校から聞いてますから、
大丈夫ですよ。
危ないところにだけは、
行かないようにね」
警備員さんはニコニコしながら
帽子を被り、ひょいと姿を消した。
「『…深夜に校内を徘徊する、
バッハの胸像…』」
トモコがぽつりと呟く。
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