-2-

4/5
前へ
/28ページ
次へ
「おやおや、 すいませんね、驚かせて」 それは、バッハ頭の 警備員さんだった。 ニコニコと愛想よく微笑んでいる。 「どうも、お騒がせして 申し訳ありません」 春山先生がにこやかに 頭を下げる。 「いえいえ、ちゃんと 学校から聞いてますから、 大丈夫ですよ。 危ないところにだけは、 行かないようにね」 警備員さんはニコニコしながら 帽子を被り、ひょいと姿を消した。 「『…深夜に校内を徘徊する、 バッハの胸像…』」 トモコがぽつりと呟く。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

224人が本棚に入れています
本棚に追加