第六世 交わらない魂

5/27
前へ
/140ページ
次へ
大きな瞳に愛らしい唇。 この時代の若い女性を代表するような身なりをした彼女は、とても可愛らしい容姿をしている。 こんな女性が傍にいて、心惹かれない男性の方が珍しいだろう。 自分だって、つい昨日まではそうだった。 少なからず、目の前の可愛らしい女性に想いを寄せていたのだ。 だが今はどうだろう。 どんなに彼女が愛らしい顔を自分に向けてきても、少しも心動かされない。 以前のような感情を、抱く事はなかった。 それでも、この言葉を告げなければならないと、柳は一つ深呼吸し真っすぐとレナを見詰めた。 「僕と……付き合ってくれない?」
/140ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加