第二世 神の悪戯

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 自信なさげに微笑む晁光に、柳月はそっと手を伸ばすと小瓶を持つ晁光の手を握り締めた。 晁光が言う通り、自ら命を絶ったところで、もう生まれ変わらないとゆう保証はない。 もしかしたら、何度でも毎世お互いを求め出逢う宿命なのかもしれないと。 それならば、再び晁光に出逢うことがあったなら、今度はこんな思いをせず笑って過ごせたらいいと思った。 報われない想いに振り回されることなく、生まれ変わった世を謳歌できたらとーーーー。 「……もし」 「ん?」  優しい眼差しを向け聞き返してきた晁光に、柳月は小さく笑むと言葉を続ける。 「もしまた生まれ変わったら……今度は、友達になれないかしら」 「友達?」 「そう。友達なら、こんな思いすることないでしょ? それに、ずっと一緒にいられる」
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