第四世 前世を捨てた君

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 人懐っこそうな柳に、衛は笑顔を向けると差し出された手を握った。 「俺、”星野衛”。晁光と同じ3年」 「よろしくお願いします」  お互い自己紹介が終わり、柳が何か言いたげにそわそわし出した姿に、晁光は様子を伺うように問いかける。 「それで……どうしたの?」  晁光の問いかけに、柳は視線を泳がせると言いづらそうに口を開く。 「あー……その、此処って”ミステリー研究サークル”ですよねぇ?」  確かめるように問いかけてきた柳に、晁光は一瞬目を丸くするが、次の瞬間慌てて身を乗り出すと声を上げた。 「そうだけど……もしかして、入部希望っ?」 「あー……まぁ……」  はにかみながら小さく頷いた柳と、瞳を輝かせている晁光を見比べると、衛は慌てて間に割って入る。 「マジでっ? やめとけ、やめとけ! こんな辛気くさいサークルッ」 「お前、失礼だなっ」 眉を吊り上げて訴えてくる晁光を無視すると、衛は柳の肩に腕を回した。 「どうせならさっ、俺と合コンサークル入んないっ?」 「えっ?」
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