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話していいものか一瞬悩むも、彼の話しを聞いたからには自分の夢のことも話して聞かせなければフェアではないと思った。
それに人に聞かれて困る内容でもない。
「……うん……夢について、少しね」
言いづらそうに口を開いた晁光に、柳の顔がぱっと明るくなる。
「あっ、それって、今オレが知りたいことと一緒ですね?」
「……うん」
「先輩も何か気になる夢見てるんですか?」
「まぁ……」
「へぇー、どんな夢ですか?」
瞳を輝かせなかがら続きを促す柳におずおずと視線を向けると、晁光は苦笑いした。
一度は話そうと思ったものの、いざ口にしようとすると躊躇してしまう。
それはきっと、自分の夢の中に出て来る女性と彼の顔が重なるからだ。
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