第五世 蘇る記憶

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ー 次第に遠ざかって行く君の背中を見詰めながら、やっと取り戻した前世の記憶に、胸が熱くなった。  久しぶりに味わった感覚に夢中で、再び神の悪戯によってもたらされた試練に、気付くことができなかった。  あのときの俺はただ、やっと巡り逢うことができた君と、今度こそ歩んで行けたらと、そのことばかり夢見ていたんだ。ー
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