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”ミステリー研究サークル”の教室では、晁光が朝から一人閉じこもり、書物の山に埋もれていた。
床の上に胡座をかき、難しい顔で日本の歴史について記載されている本を読みふけっていた晁光は、記憶に残る過去の出来事を思い出し目を細める。
大正、明治、江戸、安土桃山……さかのぼって行く過去に思いをふせ、当時の自分を思い描く。
時代は違えど、いつの時代にも彼女がいた。
彼女と出逢い、何度も恋に落ち、そして……別れを迎える。
初めから結果が分かっている出逢いだった。
それでも、恋をせずにいられないのは、その感情が、もう忘れてしまうほど遠くから胸に抱えていた感情だから。
今度こそ、この世こそ、そう思い続け生きて来た。
再び巡り逢えたときには、決してこの手は離さないとーーーー。
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