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「堀内はコップとか、冷蔵庫から水持ってって」
「う、うん」
コップ2つを部屋に運んでまた戻ると、どれくらい食べる?と聞かれる。
「こ、小盛りでお願いします」
「小盛り……」
息だけ吐いて眉を垂らして笑う馬木くんの横顔に、釘付けになる。
「難しいな……こんくらい?」
平皿によそったご飯を見せてくれて、私はコク、と深く頷いた。
「お箸はどこにありますか?」
「箸でカレー食べるの?」
少し目を見開いて聞いてくる馬木くんに、私は目を細めて笑みをこぼす。
「付け合わせのサラダも作ったから」
「あぁ、それでレタスやらシーチキンがカゴの中に入ってたのか。レジに通されてんの見た時、堀内家はこれをカレーに入れんのかと思った」
レタスとシーチキン……。
「美味しいのかな」
「今度作ってみて、感想教えてよ」
「えぇ」
「割り箸、そこのラックから取って」
「はい。――あ、小皿ここにあったんですね」
「1人だとあんま使わないから」
「サラダ用に持っていってもいいですか?」
「どーぞ」
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