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首を元に戻し、開け放たれた扉の向こうの2人に視線を送った。
2人が視線を外す。
――わしを見捨てる気か!!――
男は心の中で叫んだ。
万事休す。
男は、勇気を振り絞り、その声の主と対峙した。
「せ、正妃よ。久しぶりよのぉ」
王の額からは冷や汗が流れている。
正妃は大きく息を吸いこんだ。
そして、
「あなたこそ、“馬鹿な男”よ!!」
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