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ヨギの報告を受けたグレイとラウルは、診療所に向かうため部屋を出た。
中庭横の廊下を歩いていると、ジニが真っ赤な顔で立っているのが見える。
グレイは足を止め、ジニの視線の先を追った。
――っ！！――
２階バルコニーから手を振るリリア。自分には向けられたことのない笑顔のリリア。それを目の当たりにしたグレイ。
「……」
「グレイ様どういたしましたか？」
とラウル。
「……」
「グレイ様？」
「……いや、なんでもない。行くぞ」
グレイはその場を後にした。
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