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紫音「うちはそんなときに聞いたんだ。新撰組が捨て駒であることを。」
これには、沖田は、目を見開いた。
紫音「うちが刀を持ったのは、民を一人でも多く守るため、先生の教えを伝えるため、歴史の流れを変えるため。・・・・総司は?」
紫音は真っ直ぐに沖田を見た。
沖田「私は、近藤さんの為でした。ただ近藤さんの役に立ちたかった。」
沖田は、布を握る。
沖田「でも、わからなくなった。・・・・なんで斬ってんだろうって」
沖田の困惑した表情、
紫音「そっか!・・・・だったらさ。これからは自分の為に斬ったら。」
紫音は沖田の額に自分の額を合わす。
沖田は、戸惑う。
紫音「これからは自分の命を守るため、自分の大切な人を守るために。」
紫音は離す。
そして笑った。
月光を降り注ぎ、神秘的なる。
沖田は、綺麗だと思った。
そんな時だった。
風に鉄の匂いがまじっている。
沖田「紫音っ!」
紫音「うんっ!」
二人は走り出した。
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