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「萌先輩。
…今から言うこと、
誰にも内緒にしてくれます?」
「…え…」
「ばれたら、哲哉くん、
学校に居られなくなっちゃうから」
わたしの胸が、
細かな鼓動を打ち始める。
…また、…嫌な予感…。
「お弁当を作るようになったのには、
ちゃんと理由があるんですよ」
月子ちゃんは、静かに
燃えるような瞳で、言った。
「わたし、
――哲哉くんと付き合ってるんです。
今年の4月から」
わたしは目を見開いた。
全身の血が集中したように、
顔がかあっと熱くなる。
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