1時間目:背負うモノ

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---------------------- --------------- --------- --- どれくらい時間が経ったんだろう。 何のチャイムかわからないチャイムで目が覚める。 「やっと起きやがったな、望月。」 誰だ…? このムカつくような声…。 「うみ…か、ぜ?」 「先生か様をつけやがれ」 両手をポッケに入れて、頭上に顔を出し、なにらや意味不明な事を言っている。 あー、目覚め悪りぃな…。 眩しさに目を細めつつ、起き上がる。 「3時間目、終わったぜ?」 「そう…」 海風はタバコを揉み消してから、私の横に座った。 ほんのりとタバコのにおいが染み込んでいるワイシャツ。 間近で見るとやっぱり細くて引き締まっている。 「お、お前の授業は4時間目だろ!ちゃんと出るよ」 変態かよ!! 慌てて顔を背けると、ぷっと噴き出す声が聞こえた。 「俺様に惚れたか?」 「誰が惚れるかバーカ。」 どこまで自信家の俺様なんだよ。 腹黒エセ教師のクセに。 確かに、校内でファンクラブができるほどのイケメンかもしれないけどさ…。
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