1時間目:背負うモノ

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3組の担任は若くてかっこいい。 そんな噂が瞬く間に広がり、他クラス、新入生までもが、海風晴真の姿を見に来ていた。 いやいや、アイツ騒ぐほどのヤツじゃないぜ? チョーク飛ばしてくるぜ? 「望月、お前HR中の居眠りの刑で放課後雑用しろ。」 「はぁっ!?ふざけんな!!今日は…」 拒否権はねぇ。と一刀両断される。 くそ…腹黒エセ教師め!!!! 放課後、と言っても今日は半日だから、まだ昼だ。 ぐぅー、とお腹を鳴らしつつ、海風について行く。 連れてかれたのは数学準備室。 「このプリントをホチキスで止めろ。それでチャラにしてやるよ」 山のようにあるプリントが、長机にならべられている。 マジか…。 今日は大切な日なのに…。 こんなのやってたらもー絶対間に合わない。 「俺、ちょい出かけてくるから、ちゃんとやれよ」 それだけ言い残して海風は準備室を出て行った。
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