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常勤組の一人、恭子ちゃんはぽんぽこ御殿立ち上げ時からの古株。菜摘ママ程酷くはないが、見た目がやはり残念なチーママだ。菜摘ママよりは、見ようによってはまだ女として見られないこともないと思う。髪はちゃんとあって長いし、きれいに纏めてるしさ。
それに、女子度がぐぐんと一気に上がる着物だし。撫で肩じゃないし肉厚だから、着物が悲鳴あげて逃げたがっているように見えるけど。
淡いピンク色の布地にキラキラ光る帯。まじまじ見つめるとオエーとなる危険性もあるので、残像的に見るくらいをお奨めしたいところだね。
97℃のアルコールをちびりちびり呑んでいるうちに、たまに良い女に見えてくる時もある。菜摘ママをリスペクトしているせいか、やはりベル〇ラメイクだ。
オス〇ルとアン〇レ。気が向いたら、菜摘ママと恭子ちゃんがぽんぽこ御殿のカウンターでミュージカルもしてくれてさ。フツーに本家のミュージカルを見たことがある俺だが、はっきり言ってこっちのベル〇ラの方がかなり面白い。
もう一人の常勤ガール?のエレナちゃんは3年目のコ。ストレートのお水の世界でナンバーワンをはっていた時もあったらしく、見目麗しいコだ。
勿論、元々は男性である。ストレートのお水の世界にいる時に、色恋沙汰で哀しい思いをしたらしい。自殺しようかどうしようか悩みながら、最後のシャバでの思い出にとパチンコ屋WINの台にいたところを菜摘ママに拾われたらしい。
「失恋したなら、フツー自宅で深酒だろ?」
「アタシ、パチンコ依存症なんです」
「いいね、アンタ。あたいと気が合うじゃないか」
「あれ?これ、激アツかも」
「それにしたってさぁ。逝くつもりなら、フツー海か樹海か崖にいるだろ?車とか自宅もまぁ、アリっちゃアリだけど。あたいなら、失恋で逝くならやっぱ海だね。カモメが行っちゃったって歌いながらね」
「やだっ。大当たりキタっ」
「ちょっとぉ。負けてるあたいの隣りで、たったの2000円ばかしでつけてんじゃないわよ、アンタ。まぁいいわ。ツキがあるコはあたい好きよ。来なさい、あたいんとこに。良い男ならゴロゴロネギしょってやって来るから……」
「やだ、またいきなり大当たりだわっ。7ばっかなんだけど。ぶっ壊れてんじゃないの、この台?」
こうして、晴れてエレナちゃんもぽんぽこ御殿の住人となったわけさ。ほんと、テキトーな話だろ。
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