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ふと気付くと、 先生が動きを止め、 じっとわたしを 見下ろしていた。 その目はとても苦しそうで、 ……わたしは戸惑いながら、 ただその瞳を見つめ返した。 「…先生…?」 いきなり、ベシ、という衝撃を おでこに受け、わたしは びくっと身体を揺らした。 「いた…」 唐突におでこを叩かれ、 訳が分からずにいると、 先生が唐突にぎゅっと わたしを抱きしめた。 それがあまりに強い力で、 その息苦しさに思わず顔をしかめる。 「…苦しい、先生…」 「……」 きつく拘束されているので、 顔も上げられず、 先生の顔を見ることも出来ない。 「先生……? どうしたの……?」 「……」
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