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じっと見つめていると、 白井さんがわたしの視線に気づき、 笑顔を作った。 「3枚目の記事、 まだ読んでいないだろう? 3年以上前に 俺が書いた記事なんだ。 読んでみてよ」 わたしは、視線を手元に落とした。 最後の1枚には、 雑誌の見開き1ページが 縮小コピーされていた。 他の2枚より字が細かくて、 さらに読みづらい。 目を凝らしながら読むうちに、 わたしの顔から 血の気が引いて行った。 「これ……」 記事は、ある女子中学生の 自殺について書かれたものだった。
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