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「最近、 うちの学園の女子生徒から、 ある相談を受けまして」 先生が、ゆっくりと言った。 「質の悪い雑誌記者に 付け狙われているから、 学校の行き帰りが不安だと いうものでした。 それで、学校から許可を得て、 自分が彼女を 送り迎えしている状況なんですが…」 わたしは驚いて先生の顔を見た。 …それって、月子ちゃん…? だから、先生は毎日、 月子ちゃんを…。 「もしかしたら、 その雑誌記者というのは… 白井さんの事ではないですか?」 落ち着いた声だったけれど、 先生の口調には力がこもっていた。
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