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白井さんはニヤリと笑って、
「もしよかったら、
送ってあげようか？
大丈夫だよ、もう匂い嗅いだり、
襲ったりしないから」
「……」
「……」
凍りついた空気の中、
ゆっくりと先生の顔が
こちらに向くのが
目の端に移った。
白井さんは鼻歌を歌いながら、
軽やかな足取りで遠のいて行く。
その後ろ姿を
恨みがましい思いで
見つめながら、
わたしはもう二度と、
金輪際、何があろうとも、
あの人とは関わるまい、と
心に決めた。
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