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静まり返った部屋。 先生がどんな表情を しているのか、…わたしには、 顔を上げる勇気が無かった。 わたしが俯いていると、 先生の顔が近づき、 おでこに唇が触れた。 「…これでも、…分からない…?」 顔を上げると、…先生は、 とても優しい目をしていた。 「…わかんない…」 わたしが言うと、先生の指が わたしの髪を、そっと耳に掛けた。 唇を寄せ、耳の縁に沿って 滑らかに、唇を這わせる。 「あ…」 わたしが思わず 小さく声を上げると、 先生の顔は、ゆっくりと 首元に移動した。 先生の頬が首に触れ、 毛が逆立つような感覚が走る。 熱い唇が、ちゅ、と 音を立てて吸いつき、 舌の感触が、首筋を じっくりと這い回る。 先生の顔が首元でうごめく度に、 背中から電流が流れるように、 全身にじわりと痺れが広がる。
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