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白井さんの座っていた席に、 ぽつんと残された 空っぽのコーヒーカップ。 春山先生と並んだまま、 わたしは小さくなって それを見ていた。 隣の先生は先程から、 じっと黙って腕を組んでいる。 ちら、と目を上げると、 長いまつ毛を少し伏せ、 先生がテーブルの隅を 見つめているのが見えた。
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