402人が本棚に入れています
本棚に追加
「あの、先生…」
「……」
「……」
無視……。
わたしはがっくりとうなだれた。
……だめだ……。
これはもしかしたら、
……今までで一番、
怒っているかもしれない。
無視されたことがショックで、
全力でしょんぼりして
小さくなっていると、
「椎名」
先生が、低い声で沈黙を破った。
「――襲われたの、お前」
ぽつり、と言った一言が、
その前に無言を積み重ねた分、
ずっしりと重たくのしかかる。
わたしは急いで首を横に振った。
最初のコメントを投稿しよう!