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長い長い沈黙に、
わたしは制服の裾を握りしめた。
先生の顔は、
とても見られない。
どんな顔をしているんだろう。
怒っているのか、それとも、
…呆れているのか…。
…もう、許してもらえないかも…。
黙って俯くしかないわたしは、
先生の次の言葉を待った。
「…もし…」
先生は言い淀むように
一旦言葉を切ってから、続けた。
「もしお前が、あいつに
乱暴されたりしたら、
…俺は、どうすればいい…?」
苦しげな声に、
わたしはハッとして顔を上げた。
先生の、辛そうに
深く沈んだ目を見て、
きゅっと唇を噛む。
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