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「自分のしたことが
どういうことなのか、
……お前、分かってる……?」
ゆっくりと、丁寧に
発せられた先生の言葉が、
私の胸を突いた。
わたし…。
なんてこと、しちゃったんだろう……。
白井さんが、
本当に悪い人だったら。
乱暴されて、今頃こんな風に
ここに座っていられなかった。
そうなったら、先生は…。
怒りでも苛立ちでもない、
先生の心の痛みが伝わって来て、
わたしの胸がズキズキと
音を立てた。
「ごめんなさい…」
わたしは、震える声で言った。
「本当に、…ごめんなさい…」
先生は、
すっかり冷めてしまった
ホットコーヒーに手を伸ばし、
一口啜った。
カップを戻すと、
もう一度腕を組んでため息をつく。
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