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「色んな人に想われてるんだから、
もっとしっかり、
自分で自分のことを
大切にしないと。
もう二度と、
あんな奴を相手にしたら
ダメだよ。……わかった?」
わたしは、テーブルの下で
先生のスーツの端を
きゅっと握った。
「…はい…。ごめんなさい…」
上目づかいで見上げると、
先生は少しだけ笑顔をくれた。
「それと…」
「…はい…?」
「減点2」
「…えっ…」
「また遠のいたな、ご褒美」
「……」
わたしががっくり肩を落とすと、
先生は澄ました顔で
もう一度コーヒーを啜った。
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