ままにならぬが浮世の常

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◇ 「ちょっと」 「あ?」 「人をランチに誘っといて、これはないでしょ」 「やっぱポテトはココに限ると思うんだよな」 間宮はプレートの上の赤い箱からポテトをバラバラと広げる。 「そんなことしたら冷めるじゃない!」 冷めたポテトなんて食べれたものじゃないわ、と文句を言いながら熱いうちにとひょいひょいっと摘んで口に放り込んだ。 「なんでアンタとわざわざ昼飯に出て、学生に混じってハンバーガー食べなきゃいけないのよ」 主要駅に近いここは、すぐそばに専門学校が二つ並んでいることから昼間は学生で溢れていて、とにかく騒がしい。
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