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「…雷牙」
私は椅子に座っている雷牙の背後からぎゅっと抱きしめた。
七年前、いくらでも弁解できた筈なのに雷牙はしなかった。
雷牙ばかり責めて…私は悲劇のヒロインになってた。
雷牙はどんな気持ちだったのだろうか。
私を守る為とは言え、どんな想いで私の背中を見送ったのだろう。
「優里?大丈夫か?」
「ええ…私なら大丈夫…」
再会した時も私は冷たい態度ばかりとっていて、どんな気持ちだったのだろうか。
考えるだけで胸が張り裂けてしまいそう。
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