学生

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「師匠!好きな人とくっつくのにはどうすればいいんだ?」 突然、レオがそんな事を言ってきた。 ここはギルドの中にある酒場、レオたち三人組が学校から帰って来たときに俺はバーの席でミルクを飲んでいた。 ちなみに休学中のティアはギルドの仕事関係で学校に向かったそうで、その帰りにレオとウタに合流したらしい。 「はあ?」 好きな人?ってレオの好きな人ってティアだよな。 いや、そんなこと言われても… 「なんで俺に聞くんだよ?そんなの自分で考えろよ。」 「師匠なら、今までに付き合ってた女とかの経験談をしてくれるかなって。」 チラッとティアをみて言うレオ 「あっ、それ私も聞きたい。」 「アタシもー」 その純粋そうな瞳が今は苦しい。 こいつら、わざと俺を苦しめてるわけじゃないよな。 「…………………………ねぇよ。」 「えっ?」 「…………なんて………………たことねぇよ。」 「なに?」 「彼女なんかいたことねぇよ!!」 ハアハア、と気づいたら息を荒げている。 くそっお前らに分かるか、非リア充の気持ちが! 「えっーー!?意外!葉風君ってなんでもできるし、顔も悪くないのに!?」 くそう、その「顔も悪くない」っていう女の上から目線が憎い! 「悪くない、だけじゃモテるわけでもなし。」 真理を言ってやる。
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