学生

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そうこう考えているうちに キーンコーンカーンコーン と始業のチャイムがなってしまった。 休み時間は10分はあるが、ずっと話しかけることができなかったということだ。 「ああ~…。」 次は魔学の時間、戻って準備しないと、しかし…。 目の前では始業のチャイムに気づかない女子生徒たちと気づいたけど行ってしまおうかまだ相手するべきか悩んでいる葉風君。 ……なんだろう、なんだかちょっとムカムカしてきた。 別に、葉風君が他の女の子と話すのはいいけど、私に気づかないで他の女子生徒と話しているという状況がなんだか気に入らない。 「あっ!ティア?」 葉風君がやっとこっちに気づいた。 それ自体は良かったのだが、なんとなく納得いかない気分の私は 「…フンッ」 と不快な態度をわざととってなにも言わず去ってしまった。 (なにやってるんだろ、私。) 自分の気持ちがわからないまま私は戻って行った。
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