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sideティア
最近、この街にとても評判の話屋が現れた、という噂が聞こえた。
「話屋だって、なんか聞いた?レオ。」
今、私はギルドで待機しているレオとギルドのバーで二人で飲んでいる。
「そういや、学校でもそんな話題が出たな。なんでも、興味深い話ばかりで最近は街の子供達だけじゃなくて一緒に行った親御さんもはまっているらしい。」
「へえー、面白そうね。それ。」
単なる噂だと思っていたが、思っていた以上には信憑性はありそうな話だった。
「ん?興味あんのか?な、なら…どうだ?今度一緒に行って見ないか?」
「うーん、行って見たくはあるけど、クーちゃんの世話とかもあるからな~。」
「そ、そうか…」
なんか結構ガッカリしている。
そんなに聞きたかったのかな?その話屋のお話し。
そこになんだか見兼ねたような表情の、マリノアさんが、
「行ってきなさいよ。ティアちゃん。なんなら明日くらいならクーちゃんの面倒も私が見てあげるわよ?」
「えっ?本当?」
「ええ、最近、クーちゃん関係でバタバタしてたみたいじゃない?ちょっと息抜きするくらいなら問題ないわよ。」
確かに最近疲れてたし、マリノアさんならクーちゃんも懐いてるみたいだから安心だし。
「うーん、そこまで言ってくれるなら…ちょっと行ってみようかな。」
「ッシ!」
そう言ったらレオがこっそりガッツポーズをとってマリノアさんに感謝していた。
そんなに行きたかったのか。
マリノアさんもなんか親指立ててるし。
まっ、私も楽しみだけどね
「久しぶりに3人で遊びに行けるね!」
「ああ!…………えっ?3人?」
「うん、私とレオと、ウタちゃん。」
「…………………………………」
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