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時間はあるのでせっかくと思いやって見た。
しかし、
「むっ!?」
は、入らない!?
「あっはっはっは!兄ちゃん!彼女さんが見てるぞ~!」
そんなヤジも飛んでくる、故にやる気も出てくるのだが、入らない。
終いには、
「え~?兄ちゃんまだ入らないの~?」
一緒に練習していたガキにまで馬鹿にされる始末。
「あはは!頑張れ~レオー」
ぐ、ティアも応援してくれてるのに
「う、くそっ…」
「はっはっは!どうだ!レオ君、中々難しいだろう?」
「ダメダメだよ兄ちゃん!腕はまっすぐにして、膝をビヨーンって感じで!」
眺めていただけの子供達もアドバイスしてくれるが…
「くそっ、これ…無理だろ!」
手が疲れてきた。
ひたすらボールを放り投げるが入らない、となるとさすがに気力も切れてくる。
「あー!兄ちゃん、無理とか言っちゃだめなんだぞー!」
「そうだそうだ!」
「なんだっけ?確か…師匠が言ってた。」
「あれだよ、えー…」
「「「諦めたらそこで試合終了ですよ?」」」
「なっ!?」
「うわー威厳あるな~」
これには、眺めるだけだったティアも驚いている。
今、子供達の後ろにふくよかで優しそうなメガネの先生が見えた気がした。
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