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ていうかなあ、師匠なんて呼ばれても、
「俺はなんも教えらんねぇぞ?」
大体そんな暇はないし、魔法の影響でできない。
というわけで断ったら
「そうか、いや悪かった。ならこう呼ばせてくれ、兄貴!」
「うん、やめて。」
結局、呼び方は師匠に戻るのだった。
しかし、兄貴…か…
兄貴という単語で思い出したのは、一人の家族だった。
元気かなぁあいつ。
「なーに考えてるの?」
陽気な感じでウタが聞いてくる。
あの決闘以来、たまにこの酒場に来て、ティア、ウタ、レオとはかなり仲良くなった。
特に、ウタはかなり人懐っこい性格なのか、はたまた人見知りしないのか、少し幼い印象もあるがすぐに仲良くなった。
ティアがウタちゃんウタちゃん言うのも分からなくはない。なんというか、保護欲をそそられるのだ。
「うん、まあ…故郷の弟のことを、ね。」
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